米国ペンシルベニア州政府日本事務所  ペンシルバニア州の事業環境・優遇助成制度のご紹介、日本企業のペンシルベニア州への直接投資に関する各種サポート・ご相談

マイケル・マチョスキー  2021年9月13日

ピッツバーグは自律走行システム技術において世界をリードしていますが、州および地域の支援なしには持続できません。

これは、地域産業開発協議会(RIDC)とグレイターピッツバーグ商工会議所の依頼で、TEConomy Partners社が行った最新調査の結果です。「最前線:自律走行システムで急発展するピッツバーグのポジションを守る」では、わずか5年後にはロボット産業が一兆ドル規模になると予測される中、重要な役割を果たしていく際に直面する課題を調査しています。

「私達は全てのパズルのピースを持っていますが、これらのピースを戦略的に協調させた地域計画を策定しなければ、競争に後れを取ってしまいます」と、RIDCのドナルド・F・スミス・ジュニア会長(Donald F. Smith, Jr.)は述べています。

ピッツバーグには大学を中心とした優れた研究開発拠点があります。オーロラ社(Aurora)、アルゴ社AI(Argo AI)、モーショナル社(Motional)など、自動運転車業界の大手企業が本社や主要事業所を構えています。自動運転大手のウエイモ社(Waymo)はベーカリースクエア(Bakery Square)にて事業を開始しました。そしてピッツバーグでは、あらゆる場所で活躍するロボットを創造しています。それは倉庫での在庫管理(昨年だけで約125人を雇用したシーグリッド社(Seegrid))から、月面探査ロボット(アストロボティック社(Astrobotic))に及んでいます。

この調査によると、ピッツバーグはデトロイト/アナーバー地域に次いで、業界大手が集中しています。ピッツバーグの自動運転車部門の直接雇用は約6,300人、そして約8,600人のフルタイムあるいはパートタイムの間接雇用をもたらしています。

 「ここでの関連雇用者数は国内第3位で、技術力は第1位です。そして、すべての新興企業に『ピッツバーグに拠点を置くべきだ』と、考えてもらいたいと思います。また、すべてのトッププログラムの卒業生に『多くのことが進行するピッツバーグは、働く場所として注目に値する』と考えてもらいたいので、マーケッティングとブランディングを駆使して伝えていく必要があります」と、スミス氏は述べています。

しかし、この産業をさらに成長させる過程でいくつかの障害があります。

 「他の地域では雇用拡大を支援、助長する規制環境の整備、インフラや実証、展開プロジェクトへの投資、労働力の確保、サプライチェーンの調整に積極的に取り組んでいます」とスミス氏は述べています。

「絶対量においては、殆どすべての技術分野に存在感のある、サンフランシスコ・ベイエリアとボストンがリーダーです。また、デトロイトは自動車工学においては伝統的に優位性を保っています。しかし、フロリダ、テキサス、アリゾナ、オハイオなどはピッツバーグのような研究開発を行っていませんが、投資を行い、自律走行企業を誘致するべく規制環境を調整しています。」

例えば、ロコメーション社(Locomation)はローレンスビル(Lawrenceville)で自律型トラック技術の開発を行っていますが、条例で許可されているためオハイオやインディアナでもテスト走行を行っています。つまり、サービス技術者やサービスデポなどの仕事は彼らが望んでいるからではなく、そこに行く必要があるからなのです。」と、スミス氏は述べています。

ローレンスビルとその街路のいたるところにアルゴとオーロラの自動運転車がいますが、ドライバーが同乗しなければならないのです。

 「完全な自律走行テストはできません。トラックでも同じです。」

もちろん、長期的にみると自動化の進展は最終的に雇用に損失をきたすという危惧もあります。トラック運転手は数十の州で需要がありますが、自動運転トラックが当たり前になったら運転手はどうなるのでしょうか?

 「もし自動化を正しく進めることができれば、サプライチェーンとこれらの構成要素やシステムを捕捉でき、レベル毎のスキルと地域毎の雇用を創出することができるのです。それは100年前の鉄鋼業と同じように、経済の推進力になるかもしれません。それはとても深い意味があるのです。」とスミス氏は付け加えました。

この地域は過去から学ぶ必要があると、スミス氏は付け加えています。かつて一定の労働力が不要になることを理由に製鉄所の改良を拒否した結果、他の国々に鉄鋼産業を奪われてしまったのです。ですから、サンフランシスコ、ボストン、中国のいずれからであろうと、自律型テクノロジーはやってきます。

この研究は、リチャード・キング・メロン財団(Richard King Mellon Foundation)から資金提供を受けています。協力組織にはカーネギーメロン大学、ピッツバーグ大学、ピッツバーグ地域連合(Pittsburgh Regional Alliance)、ピッツバーグ技術評議会(Pittsburgh Technology Council)、ピッツバーグ・ロボティクス・ネットワーク(Pittsburgh Robotics Network)、そしてアルゴAI、オーロラ、カーネギー・ロボティックス(Carnegie Robotics)、モーショナル(Motional)、シーグリッド、ソロai(Thoro.ai)などの地域の自律技術企業が含まれています。