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マイケル・マコスキー 2020年6月25日              

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ブラドック地域の大半を占めている巨大なエドガートムソンワークス製鉄所(Edgar Thomson Works steel mill)の陰に隠れて農場があります。 農場はソーラーパネルを備えた60,000平方フィートの工業用ビル内にあり、初年度は50万ポンドを超える葉物野菜の生産が見込まれています。

「私共が運営するブラドックの小さな農場はほんの1エーカー強の広さですが、実際には屋外の300エーカーの土地に匹敵します」と、フィフスシーズンのCCO (Chief Category Officer) グラント ヴァンデンブッシェ氏(Grant Vandenbussche)は述べ、「300エーカーの土地がブラドックに移動してきたと考えるのはちょっとどうかしている」と、付け加えました。

屋内型植物工場は各地にありますが、フィフスシーズンが取り入れているレベルの自動化とAIを活用した農場は他に類をみません。 「場所によって13階建の高さになる栽培室は、すべてがソフトウェアによって運用されています。必要な光の量、必要な水の量、植物のすみずみまで行き渡る空気を送ることで、植物は本来の成長を続け無駄を完全に省きます。」

フィフスシーズンは前身であるロボタニー (RoBotany) として起業し、つらい仕事はすべてロボットが行います。「高さ40フィートのロボットが農作物の入ったトレーをつかんで高所に置きます。さもなければ、人が高所作業車に乗り、恐ろしく重いトレーを運ぶことになります。」と、ヴァンデンブッシェ氏は述べています。「重量物の上げ下げはすべてロボットが行います。別の作業では、農産物の状態をチェックするだけの小さいロボットも稼働しています。これらのロボットは作柄を確認し、写真に収め、データベースに記録し、AIを使うことで当初計画していた栽培方法が予定通りに進んでいる事を知らせます」と、付け加えました。

フィフスシーズンで育った野菜は数か所のジャイアントイーグル(Giant Eagle )スーパーマーケットで売られていますが、数週間後にはすべての食品スーパーマーケット地区で入手できるようになります。また、コーヒーツリーロースターズ(Coffee Tree Roasters)やリージェントスクエアー(Regent Square)にあるマイグッドネス(My Goodness)でも取り扱っています。

フィフスシーズンはほうれん草とルッコラを基本品種として生産してきました。 これらの野菜の風味は明らかに違いがあるとヴァンデンブッシェ氏は考えています。 「このほとばしる水分と風味は、従来の平たくて堅いほうれん草にはないものです。私たちは葉の一枚一枚に細心の注意を払って育ててきました」と、ヴァンデンブッシェ氏は述べています。

これらの店舗では2種類の野菜ミックスを売り出しています。それは、ブリッジシティブレンド(白菜、赤と緑のターサイ、赤と緑のフリルマスタード)とスリーリバースブレンド(葉ブロッコリー、水菜、赤のパクチー、赤のフリルマスタード)です。

フィフスシーズンはまたeコマースオペレーションに乗り出しました。ピッツバーグ中心から20マイル以内にいる人がサラダキットを注文すると配達してもらえます。 スウィートグレインサラダキット(Sweet Grains Salad Kit)はブリッジシティブレンド(Bridge City Blend)にフェタチーズ、ひよこ豆、キノア、カリッとしたドライコーンにケシの実ドレッシングが付いています。また、クランチーセサミサラダキット(Crunchy Sesame Salad Kit)はスリーリバースブレンド(Three Rivers Blend)にハチミツのかかったゴマスティック、ドライクランベリー、スペルト小麦に生姜のマンダリンドレッシングが付いています。

フィフスシーズンは伝統的な農業で使われてきた土地も、水もわずかしか使いません。 「水を屋外、あるいは広大な農地で散布するとき、水が植物に行きわたるように大量の水を無駄にしています。このような行為は私達が小学校で学んだ流出汚染にたどり着くのです。そして私達の流域でも同じことが起きています。」とヴァンデンブッシェ氏は述べています。「私たちは最大95%の水を削減しています。 栄養豊富な水を無駄なく植物の根に直接届け、根に吸収されなかった水はすべてシステムを通して再循環させています。」 とヴァンデンブッシェ氏は述べ、「屋外でルッコラを育てるには40日かかるのですが、フィフスシーズンでは2週間強で育ちます」と語っています。

大部分の作業は自動化されていますが、人が関与する仕事もあります。フィフスシーズンでは、30人のフルタイム従業員と、30人のパートタイマー従業員を雇用し、現在も採用を続けています。 「従業員の中には高校卒業の資格を取得していない人もおりますが、世界で最も先進的なロボット工学と協力して仕事をしています。」と、ヴァンデンブッシェ氏は述べています。「私たちはこの形態が将来の労働力の解決策ではないことは承知していますが、本当に必要とされる新しい農業の仕事を地域に創出していきます」と付け加えました。

フィフスシーズンは近年ファーストカンパニー(First Company)が主催する「世界を変えるアイデア賞」の食品部門で選外佳作賞を受賞しました。

ピッツバーグペンギンズのレジェンド、マリオ・レミュー氏(Mario Lemieux)はフィフスシーズンとの提携を開始しましたが、詳細はまだ公表されていません。 「フィフスシーズンの心躍るテクノロジーはピッツバーグにとって画期的です」と、レミュー氏は語り、「フィフスシーズンは大量の風味の良い新鮮な野菜を私たちの工業地域で行い、人々の健康と幸福に好影響を与えています。 彼らは私たちの街の遺産を進化させており、パートナーとなることを誇りに思っています」と、述べています。 近い将来、健康野菜をピッツバーグに供給することが目標です。しかしながら長期的には、このモデルは他のどの地域でも機能すると思います。「私たちはこの農場を再現できるよう設計しました。」「ピッツバーグで食品を地産地消することは、ピッツバーグの人々にとって素晴らしいことです。しかし現状の食材流通システムを、持続可能な形で破壊するという私たちの目標を実現するためには、他の都市へも展開することになるでしょう」とヴァンデンブッシェ氏は述べています。