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ペンシルべニア州における新興企業の勝者 エリーゼ・ウィダー 2019年11月11日

MCP 2 (2).jpgユニコーンを夢見ながらガレージを仕事場として出発し、その後10億ドルの市場評価を獲得した伝説のスタートアップは存在するが、実際に生存競争に勝ち残るのは非常に難しい。昨年のフォーブスの報告によると、ベンチャーキャピタル企業から支援を受けた新興企業の75%が失敗しています。5年後でみた全米での失敗率は50%を超えています。

 

一方、ペンシルベニア州では、成長する新興ハイテク企業の中でも健全なグループが逆境を覆してきています。成功への道に着実に到達するためには何が必要かを3人の創業者に聞きました。今回はコールドエッジ テクノロジー創業者 テリー・ルフェルの談話をご紹介します。そして、次回はインテグラル モレキュラー創業者 ベン・ドランズ、最後にミッション クリティカル パートナーズ創業者 ケビン・マレイをご紹介します。

コールドエッジテクノロジーズ

コールドエッジテクノロジーズはアレンタウンに企業支援センターとして設立されたブリッジワークス エンタープライズ センターのプログラムを2017年に終了し、ブリッジワークス エンタープライズ センターにおいては2番目に大きいテナントになりました。現在では6,200平方フィートを専有し、液体窒素と液体ヘリウムを使用して、世界中の物理学者、化学者、その他の研究者のために、絶対零度に近いものを冷却する特注実験装置を製作しています。

コールドエッジの起業ストーリーについて

テリー・ルフェルの談話   

 

コールドエッジ2008年に起業しました。「常軌を逸した科学者達」と自称するAjay KhatriJeff RomigEric Lecherそして私によって設立されました。4人は、1990年代から極低温物理学の分野で一緒に仕事をし、現代の研究者のニーズを満たすことに焦点を当てた会社を設立したいと考えていました。私たちは誰も以前に起業家としての経験はありませんでした。

各々の実験室は異なった装置を配備しそれぞれ異なった実験を行っているので、研究者が望むことを行うには製品の調整、微調整、汎用性を高める必要があります。コールドエッジは科学者と直接協力して、それぞれの実験ごとに専用システムを設計することを目的に設立されました。

コールドエッジがアレンタウンのブリッジワークスを拠点とする新興企業の一つとして創業した当時は、軽量の小テーブルとラップトップPCしかありませんでした。しかし私達は多くのアイデアを持ち、自由な発想から集団でアイデアを出す技法を用い潜在顧客を開拓しました。私達は開業初期に使っていたディナーナプキンを最近見つけました。そこには今後数年で現実になる技術の略図が落書きされています。

 

それでは創業初期の時代にはどのような事がありましたか?

発展していく過程で、コールドエッジブリッジワークスにおける起業家としての梯子を上り詰め、2010年にさらに大きなスペースに移り、2014年にはオフィス部門と製造部門を分離しました。4人の創業者だけでは処理できない程の仕事量になったので従業員も増やしました。2017年にはブリッジワークスにおける最大のテナントに成長し、現在オフィススペースとワークショップスペースは6200平方フィートを超え、主要な搬出口に直接アクセスできます。

コールドエッジの成功と発展の秘訣は何ですか? また、起業から日の浅い新興企業に向けてどのようなアドバイスがありますか?

私達のチームの持つ多様性がコールドエッジを成功に導いたと思います。ビジネスを始めるとき、同一の考えを持つ人々とチームを組むことに心が動きますが、もっと大切なのは多様な意見や経験だと思います。私達はセールスマンの考えを持つ人、実践的に考える人、保管室の管理ができる人、研究開発の経験者など多くの分野で働く人材を必要としていました。私達の中には完璧主義者も、効率を重視する人もいますが、私達の殆どは解決策が見つかるまで数日間そのパズルをいじるタイプです。これらすべての視点は、ビジネス上の議論と意思決定の質を高めました。

アドバイスとして言えるのは、ビジネスプランの作成にこだわり過ぎないようにすることです。ビジネスプランにこだわることは投資家にとって、そして初期の方向付けとして重要なことですが、むしろ自分自身をオープンにし、事業を成長・拡大、そして目の前のチャンスに挑戦することがより大切です。誰しも最初にプランを立てますが、その後市場にかき回されます。このような流れに対処して行ける心構えが必要です。私たちが未来のために開発したいと思うテクノロジーを必要とする、顧客プロジェクトを見つける事からコールドエッジはスタートしました。 これらのプロジェクトにより私達は資金を動かし続け、同時に将来の研究開発に投資することができたのです。未知の市場に参入する場合、市場で誰も手掛けていない分野を見つけ、そのニーズを満たすことです。

AEDC(アレンタウン経済開発公社)はコールドエッジの発展になくてはならない存在でした。AEDCが提供する豊富な専門分野の情報とともに、より高度な分野で私たちが成長する能力をもっていた事が、その成功に大きな影響を与えました。個人的には、このような思考様式はやりがいがあります。ブリッジワークスで活動している人々は、私達と立上げの事業に携わり、あらゆる機会に一生懸命働き、お互いをサポートしています。このような創造的で献身的な人々に毎日囲まれているのは本当に心地よいものです。

ペンシルベニアに所在する理由は?

アレンタウンには極低温冷凍機製造業(cryogenics manufacturing)が集約されています。住友重機械工業株式会社に買収される前のAPD Cryogenicsはアレンタウンに拠点を置いていました。友好なビジネスパートナーである住友クライオジェニックスは、リーハイストリート(Lehigh Street)のすぐそばにあります。このような環境にいるコールドエッジが他の場所に移転することは想像ができません。

あなたを刺激するものは何ですか?

コールドエッジは今後、自立したR&Dに力を入れて行きたいと考えています。システムの価値を高め、科学者が資金と時間を最大限に活用できるような新しいツールを導入する予定です。新たな科学進歩のたびに、調査研究するべく100以上の課題が出てきます。コールドエッジは開発したシステムが、次にどのように利用されるかを知ることに胸が高鳴ります。


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